出典:写真AC

派遣社員からどのようにキャリアを形成し、転職などにつなげたら良いのか、分からずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。自分の将来を作るのは自分しかいないのですから、ビジョンははっきりさせておきたいですよね。そのためのヒントを、私自身の体験も交えてご紹介したいと思います。

派遣社員を取り巻く状況の変化

何かと時代の影響を受けてきた派遣社員ですが、どのような歴史をたどってきたのか、簡単に整理してみす。
参照:日本の人事(https://jinjibu.jp/f_haken/article/detl/outline/1568/

1985年 労働者派遣法が成立

翌年の1986年にこの法律が施行されました。日本の人材派遣の歴史は、ここから始まります。当時は、通訳やソフトウェアの開発といった専門性の高い業務に限って派遣が認められていました。

1990-2000年代 規制緩和の流れを受けて派遣事業が拡大

ところが、長引く景気の低迷で、企業から人件費削減のニーズが高まります。規制緩和の流れも手伝い、1999年には派遣対象業務が原則自由化され、2004年には製造派遣が解禁されました。ここから派遣事業の流れが大きく変わります。

2008年 リーマンショックで「派遣切り」が社会問題に

リーマンショックで多くの派遣社員が派遣切りや雇止めにあいました。住む場所と仕事を同時に失った若者の貧困が明らかになり、当時の社会に大きな衝撃を与えました。この影響の大きさを受けそれ以降は、逆に規制が強化される方向へと舵が取られます。

2015年 労働者派遣法の改正

派遣事業を健全に運営するため、派遣法が大幅に改正されます。派遣事業が許可制になるとともに、事業所及び個人単位での派遣期間制限が設けられました。その他にも派遣社員を保護するため、キャリアアップや待遇改善といった措置も盛り込まれました。


このように派遣事業は時代のニーズにあわせて少しずつ変化してきたことが分かります。特にリーマンショック後の派遣社員の状況は、記憶に新しい人も多いでしょう。徐々に派遣社員を保護する仕組みができつつあるとはいえ、まだまだ社会的にも弱い立場であることには変わりありません。

経験者が本音で語る、派遣のメリット・デメリット

出典:ぱくたそ

私は以前、専門職の派遣社員として働いており、そこから何度か転職した経験もあります。「派遣」というと、何かとマイナスな固定観念を持たれがちですが、人によって、あるいは立場によっては悪いことだけではないと感じています。働くことを通して感じたメリットとデメリットを思うままに書いてみたいと思います。

メリット

・自由になる時間が比較的多い
・責任が軽い分仕事上のストレスがない
・働けば働いた分だけの給料がもらえる
・会社での面倒な人付き合いをしなくてすむ

デメリット

・任せてもらえる仕事が限られてしまう
・雇用が不安定
・社員と同じ仕事をしていても、待遇や給料が低い
・頑張っても給料が上がらない
・仕事内容によってはやりがいを感じられない
・教育や研修などの機会に恵まれない

メリットもあればデメリットもある「派遣」 価値観は人それぞれ

例えば転勤族の夫がいて正社員で働けなかったり、他にやりたいことがあって自由な時間が欲しかったりする人などにとってはどうでしょうか。パートやアルバイトよりも時給が高く、有給もあり、自分のペースを保ちながら働ける派遣は、とても便利なシステムです。

しかし一方で、やりがいに目を向けると、物足りなさを感じる人も多いのではないでしょうか。さらには任せてもらえる仕事が限られるので、キャリアや経験が十分に形成できないという悩みも尽きませんよね。私もその壁を嫌というほど感じてきました。派遣社員の経験をキャリアとみなさない企業もあり、転職においては正社員より不利になることも多いでしょう。

派遣からキャリアアップ!将来のためにとるべき4つの行動とは?

派遣社員として働く期間が長いほど、こんな行動を取ってはいませんか?

・派遣社員だからと今の立場に甘んじている
・とりあえずクビにならず給料がもらえているので、これ以上仕事を頑張るつもりはない
・特に派遣社員で働く目的はない
・正社員より給料が安いので、それに見あった仕事しかするつもりはない
・居心地がいいので、このまま働けたら良いと思っている
・派遣社員の期間が長くなったので、将来キャリアアップはできないと思っている
何も考えずに何となくここまで来てしまった

そんな方は派遣社員という立場を前向きにとらえ、考え方を変えてみてはいかがでしょうか?今からでも間にあう、キャリアアップのためにとっておくべき行動4つをご紹介します。

1. 派遣の経験も立派なキャリア!どう活用するかは自分次第

派遣の仕事は決まったことをやる作業系の仕事が中心です。だからといってその経験を無駄にしてはいけません。その「作業」に専門的な知識や経験が必要なこともあります。

派遣で得た経験は、会社や環境が変わっても応用がきくものもあります。例えばこれまで何となくやっていた仕事も、より正確にスピーディーにこなせる能力を身につけてみてはいかがでしょうか。それは十分なアピールポイントになりますし、そういった姿勢や熱意は、働いている会社を通じて派遣会社にも伝わります。派遣の経験を通じてキャリアを作っていくのも自分次第だと思います。

2. 派遣で働く目的をはっきりさせよう!

派遣で働き始めたときの当初の目標は何でしたか?ただ流されて何となくここまで来てしまったという人は、「どうしてこの仕事を選んだのか」「何を身につけたいのか」をきちんと整理しておきましょう!特に派遣社員の仕事を通じて、身につけたい技術やスキルがあったのならば、当初の目的をはっきりさせることが大切です。

3.向上心を忘れずに!

いくら派遣先で経験を積んでも、それをさらに高めていくのは自分次第。「今やっている仕事に必要なスキルや知識は全て教えてもらった」と思っていても、自分で学んでみることでさらに知識や理解が深まるのではないでしょうか。また、関連する資格を取得すれば、より将来は有利に働くでしょう。

4. 派遣でのキャリア形成は期間を決めて

派遣という働き方をずっと続けるつもりがないのであれば、期間を決めて、目標を立てて働きましょう

派遣社員は、20代の若いうちはいいですが、将来を考えたとき、年齢を重ねても同じ仕事というわけにはいかないのが現実です。直接雇用がされない限りは、契約の満了などで今の立場もずっと続くものではありません。

さらに、年齢を重ねるにつれて、応募できる求人は徐々に減っていくでしょう。ですので、目的もなくズルズルと働き続けると、本当に転職が難しい状況になってしまいかねません。

 

誤解しないでほしいのですが、派遣という働き方を選ぶこと自体が悪いわけではありません。派遣はあくまでも数ある働き方の中の選択肢の1つ。その経験が次へのステップとなり、胸張って「キャリア」といえるように行動していきましょう!

将来像、描けていますか?


出典:写真AC

自分にとって大切な将来を決めるためには、まずスタートの時点で方向性をはっきりさせることが大切です。前章で述べた4つの行動を意識して、スタートの基礎をしっかり作ってみてはいかがでしょうか。

派遣からキャリアアップした先にあるのは、どんな将来ですか?判で押したように正社員として働くという選択肢だけではありません。他の派遣会社に移ったり、フリーランスとして活動したりと、いろいろな選択肢があります。スタートがはっきりすれば、将来もよりはっきりと描けるのではないでしょうか。

1人で悩まずに相談を!

どうしたらよいのか分からないときは、第三者に客観的な意見をもらうのも1つの方法だと思います。

キャリアの相談で思い浮かぶのは派遣会社や転職エージェントですよね。私も何度か利用したことがありますが、専門のキャリアカウンセラーがいて親切に相談にのってくれます。しかし、あくまでもこれらの会社は、条件にあった働き手を企業に紹介することが目的。それで成果報酬を得ているので、条件にマッチさえしていれば、他の人であっても変わりません。自分の将来を腹を割って本音で話しあうのは難しいと個人的に思います。

 

キャリアアップを意識し始めたと同時に、仕事やプライベートなど全て含めた自分の将来についても不安を感じ、悩むこともあるでしょう。そんなときは専門のコンサルタントに相談してみることをおすすめします。納得いくまで話を聞いてもらい、客観的な意見をもらうのも1つの方法だと思います。

キャリアアップはスタートが肝心!客観的に自分を知れば、将来を考えるヒントになるかもしれませんよ!


この記事を書いた人
Rumiko
海外在住のライター初心者です。読んでもらえる分かりやすい文章を作るのが目標です。