夫婦といえども元は他人。
長年一緒にいいると、良いところだけでなく嫌なところも見えてきます。
相手の短所ばかりが目につくようになってしまったときに、離婚を決意する人と思いとどまる人の違いはどんなところにあるのでしょうか?

熟年夫婦の不満

性格的な不満

昔は気にならなかった相手のちょっとした癖や特徴が年を取ると我慢ができなくなってきます。

また、持って生まれた性格は年を取る毎に顕著にあらわれてきます。
攻撃的な性格、後ろ向きな性格、威圧的な性格、などマイナス面が増大してくることも。

「性格の不一致」という理由で離婚する人が多いのはこのためです。

相手をとりまく環境の不満

離婚の理由で多いのは嫁姑問題。
相手には大きな不満はなくても、相手の親との相性が良くない場合は結婚生活を続けるのが困難になってしまう場合も。
若い頃同居などを経験した夫婦でも熟年となると介護の問題も出てきてより事態は深刻になってきます。

他にも、借金を抱えているなど、経済的な理由で離婚を決意する場合もあります。
夫婦ふたりで力を合わせて乗り越えていこうと思えるならば良いですが、精神的な結びつきが薄くなってくると、負債を抱えている人との老後が不安になるのは仕方のないことかもしれません。

自分自身の問題

相手のどこがというわけではないけれど、相手と一緒の空間にいるだけで苦痛、と生理的嫌悪感を持ってしまう場合もあります。
一度感じた生理的な嫌悪はなかなか消えないもの。
相手にはどうしようもないことなので解消も難しいでしょう。

そこまで嫌悪感はなくても、一緒にいること意味を見いだせない場合もあります。
そうなると、何か他のマイナス要因があらわれた時に、離婚という選択肢に心が揺らいでしまうかもしれません。

また、パートナー以外の人を好きになってしまう場合もあります。
熟年不倫は内面に惹かれることが多いため、結びつきも強いです。
相手への愛情が冷めてしまうだけでなく、愛情を向ける相手ができてしまうと急速に離婚に向けて気持ちが動くことになります。

思いとどまるきっかけ

そんな熟年離婚を思いとどまらせているのは以下のような要素です。

子どものこと

思いとどまるきっかけで多いのは子どものことです。
いくつになっても子どもは子ども。
お父さんとお母さんにいつまでも一緒にいてほしいと子どもに願われればその気持を優先したくなるのが親心です。

また、熟年離婚となると孫との関わりも出てくるところ。
おじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに来てくれた孫達も、離婚して離れて暮らしてしまうと、果たして自分と相手、どちらの家に来てくれるようになるかわかりません。

孫に会える回数が半分以下に減ってしまう可能性があるなら離婚しなくてもいいか、という気持ちがストッパーになる場合もあります。

お金のこと

夫婦の年金や貯金が半分になってしまうと、今のような生活はできないかもしれない。
老後のためにお金はできるだけ貯めておきたい。
そう考えて離婚を思いとどまる人は多いです。

住むところや光熱費・食費は、一人一人よりも二人一緒の生活の方が経済的です。
離婚後に今より狭いところに引っ越したとしても、住宅費や光熱費も約二倍。
そして食事も一人分作るより二人分作ったほうが安上がりです。
今まで料理をしてこなかった男の人は外食や惣菜が増えることでさらに出費は増えていきます。

老後の生活のこと

子どもや孫が成長して疎遠になった時、最後まで一緒に過ごせる相手がいる安心感を考えると、多少嫌なことがあっても別れずにいようと思いとどまることもあります。

老後の生活を想像した時に、食事も1人、昼間も1人、1日誰とも話さない日があることを考えると、頭にきたりケンカすることがあっても家に自分以外の人の存在を感じられる方がまだマシ、という究極の選択で結婚生活を続けている夫婦も多いのかもしれません。

体調のこと

自分が病気になって初めて相手がどれだけ自分の事を考えてくれているのか気づくこともあります。

相手が病気になった場合も同じ。
普段憎たらしいと思っていた相手でも、病気で弱っている時は回復を心から願う気持ちがあることに気づくかもしれません。

また、実際に体調を崩さなくても、体調が悪い時、パートナー以外に果たして看病してくれる人はいるんだろうかとふと考えた時に、相手の大切さに気づくかもしれません。

相手との思い出

部屋を整理していた時に偶然昔の写真が出てきたり、何かの会話の時に若い頃行った旅行の話で盛り上がったりすることで、その時の感情を思い出して、ずっと一緒にいたいと思い直すこともあります。

二人で積み重ねてきた思い出を同じ気持ちで共有できるのは夫婦だけです。
今の感情はどうあれ、そんな瞬間を大事にしたいと思ったら、死ぬまで添い遂げるのも悪くないなと感情も変化するのでしょう。

離婚を決意する理由

しかし、上に挙げた思いとどまるきっかけは、些細な変化で離婚を決意する理由に変わります。

  • 子どもはおろか、孫も大きくなり疎遠になってしまった。
  • 意外と蓄えが十分だったので、財産が半分になってもやっていけそうな気がする。
  • 老後は夫婦で過ごすより気の合う友人と過ごしたい。
  • 病気のときも全くいたわってくれず頼りにならなかった。

など、離婚を思いとどまるきっかけだったストッパーがなくなった瞬間、離婚してもいいか、、、と気持ちが離婚に向くきっかけに一転する場合もあります。

ただし、これらの現実的な状況とは別に大きな要因となるのが、二人で過ごしてきた時間です。
どんなに不満がたくさんあったり、一緒にいる理由がなくなったとしても、かつての楽しかった夫婦生活の思い出を捨てられるかどうかが大きなターニングポイントです。

例えば、結婚式や新婚旅行の写真、捨てられますか?
結婚指輪を専門の買取業者に売れば高く売れると聞いて、売りに出せますか?

「別に捨ててもいい」
「そんなに高く売れるなら売っちゃいたい」

そう思ったあなたは熟年離婚の要素アリかもしれません!

まとめ

長年連れ添った夫婦の離婚の理由は、相手の性格であったり環境であったり、突発的な理由ではなく積み重なってきた不満が多いです。

ただ、長く一緒にいれば不満の一つや二つはあって当たり前。
それが離婚につながるかどうかは、子どもへの影響や将来への不安、そして二人で過ごしてきた思い出の強さです。

まず、不満が積もり積もって「離婚してやる!」と思ったあと、冷静に子どもや自分の将来のことを考えます。
ここで半分くらいの夫婦は今のままでもいいか、と思いとどまります。

さらに、そこで思いとどまらなかった人が全て離婚するわけではありません。
金銭面や環境など現実的なことをふまえても離婚しない理由は、二人で積み重ねてきた思い出です。
二人で過ごした時間と、積み重なった不満を天秤にかけ、楽しい思い出よりも不満の方が勝ってしまった夫婦だけが熟年離婚への道を進むことになるのです。