この企画は、様々なジャンルの専門家の方を取材し、知識との出会いや仕事への哲学をお聞きするインタビュー番組となっています。

今回は第七弾ということで、墓石のプロでありお墓の売買、施工をされている大北さんに取材させていただきました。

● 墓石のプロとは?どんなお仕事をされているのか?

● 今のお仕事を始めることになったきっかけの出来事は?

● お仕事をする上でのやりがい、嬉しかったこととは?

などのお話を伺う中には、3代目として仕方なく家業を継いでから、今では「これこそが天職!」とまで言えるようになった、大北さんの仕事へ取り組みや顧客への愛情がありました。

プロとして最前線で活躍される専門家の姿勢を、是非あなたも感じてみてください。

登場人物

 大北 和彦 / kazuhiko ookita

お墓と墓石のプロ。兵庫県の但馬、豊岡にて石材店を3代目として営む起業家。

お墓ディレクター1級、石材加工技能士1級など数多くの資格も保有する、墓石の専門家でもある。

 一年中インタビューばかりしているトリ

趣味はインタビューと子育て

 

それでは本編をどうぞ!

墓石のプロとは?どんなお仕事をされているのか?

 大北さん、本日はよろしくお願いします!まず、1つ目の質問です。現在どんな分野で専門家として活動をされていらっしゃいますか?

 

 はい。よろしくお願いします。私は石の専門家で、主にお墓を造っています。

 

 お墓の専門家!またいい感じでマニアックというか、面白いジャンルが来ましたね!(笑)本当に楽しみにしていました。お墓は私は全然詳しくないのですが、例えばサイズとかっていろいろとあるんですか?

 

 うーん、地価の値段によって大きさが変わってくるため、都会のものは小さく、田舎になるほど大きい墓になる傾向がありますかね。

 

 墓石のプロというわけですね。初めてお会いしました!お墓って、ローカルエリアでやっているところが多いのでしょうか?全国チェーンのような大手のところもあるのでしょうか?

 

 全国チェーンも少しはありますが、地元に密着している業者が多いと思います。お墓は売るだけではなく施工という行為が必要になってくるため、あまり遠くまでは出て行きにくい職種なんです。委託をされているようなところもあるのですが、私自身は自分の手で建てたいスタイルなので…。

 

 なるほど。墓石を販売するときの流れがよく分からないのですが、実際にはどのような商売というか、ビジネスモデルなのでしょうか?

 

 基本的には建てる段階までを含めた販売をさせていだだいています。お墓は買い替えのスパンが非常に長く、100年以上経ってからでないと次は建てないと言われています。一度依頼された方から再び依頼がくるようなことはめったにありませんので、業者は常に新規顧客を開拓していく必要があります。それが結構大変な部分ではありますね。僕は好きな仕事なのですが…。

 

 なるほど。基本的には問い合わせがくるような感じですか?

 

 実は、祖父の代から始めて僕で3代目なんです。父から僕が継いだ頃までは近所の方からお仕事を紹介されるパターンしかありませんでした。それで、徐々に仕事が減っていったといいますか…。でも、僕の代になって、ホームページを作ってからは、全く知らない人からもお仕事がくるようになったんです。

 

 「ホームページ見ました」みたいな感じで?お問い合わせがある方って、どのタイミングでご依頼されているんですか?

 

 お骨は大抵49日という期間の間は家に安置しておき、その後お墓に入れるというパターンなんです。でも、お墓がないと持って行きようがないのでお墓を建てる、という流れが多いですね。

 

 なるほど。ありがとうございます。別の話になりますが、お墓は1人1個と決まっているのでしょうか?

 

 昔は1人1基、あるいは夫婦で1基でした。明治から昭和の初期ぐらいまではそうだったんですけど、最近は家に1基のパターンが普通になってきました。例えば、1つの墓を建てて家族は皆入るといった感じです。

ですから、大抵の場合、お墓には○○家の墓と彫ってある場合が多いと思います。家墓と言われるこのパターンが今は多いのですが、これからは違ってくるのではないかと思うんです。

 

 今後はさらに変わってくると考えているんですね?どうなっていくとお考えなんですか?

 

 散骨や樹木葬など、お墓以外にお骨を持って行く場所ができていて、お墓を建てない人が増えています。なので、どんどん右肩下がりになってきていますし、さらに加速する可能性があると思っています。お墓だけではなくて、最近は葬式もしない方が結構いらっしゃいます。お墓だけではなく仏壇業界も、右肩下がりになっています。

 

 そうですよね。お葬式やお墓に関しても、多様化してきていて、みんな必ず立派なお葬式や大きなお墓を買う、というわけでは無くなってきていると。では、次の一手をどうお考えですか?

 

 今のホームページもそうなんですが、認知度を上げるために、お墓掃除のお仕事も加えるなど、入り口を広げていきたいと考えています。できるだけ人がやっていないことをやろうかなとは思います。

 

 全く同じことをやっていると、一緒に細っていくだけになってしまいますよね。でも、そういったところで、全く思ってもいなかったニーズだったり、見つかるケースもたくさんあるので、ある意味チャンスかもしれないですね。ありがとうございます。

今のお仕事を始めることになったきっかけの出来事は?

 次の質問ですが、いつ頃からとか、なぜ自分が継ぐことしたのか、その辺のお話をお伺いしてもいいですか?

 

 僕は父がこの石材店をしておりまして、高校時代は全く継ぐ気はなかったんです。時々父に「手伝え!」って言われて、嫌々やっていたので「こんな仕事絶対やってやるもんか!」って思っていました。

そう思いながらも父に大学まで行かせていただいて、バブルの終わり頃に一応卒業できて、就職も決まっていたんですよ。ただ、単位が1個取れなくて留年してしまいまして…。

 

 本当ですか?(笑)友達じゃないですか、僕も留年組ですよ。

 

 そして、1年の浪人後も就職活動がうまくいかず、すごく嫌でしたけど、父が体の調子もよくなく「もうお前がしろっ!」って責任を任されるようになって。そこからです、面白い仕事といいますか…すごく感謝されるんですよ。尚且つお金もいただけるので、お墓を建てることがすごく楽しくなっていきました。

 

 なるほど!大北さんは、自分で任されて主体的にやると、楽しくなるタイプなのかもしれませんね。「やらされてるとつまんないけど…」みたいな。では、今では素晴らしい天職に出会えて…。

 

 今ではお墓が大好きで、知らない土地に言ってもお墓ばっかり見ていますね(笑)お墓マニアと言ってもいいと思いますし、仕事も本当に好きで、素晴らしい仕事だと思っています。本当にありがたいなと思って、今は父に感謝しています。昔はすごく喧嘩ばかりしていましたけど。

 

 跡を継ぐ人って、そういう方が多い気がします。旅行業に関わっていたので、城崎とかの旅館に営業に行っていたんですが、(旅館の)何代目という方が多かったんです。若いときに継ぐことを嫌がっていた人もね、結構多かったんです。でも、なぜか分かりませんが、わざわざアメリカとかの大学で経営学などを学んだあとに、日本に帰ってきて旅館を継いだりしていたんです。

 

 すごい、素晴らしいですね。

 

 いわゆる青年会とか若手の組合とかがあって、そういった2代目たちが集まる場所に行ってみますと、高学歴であったり「エリートじゃん!」みたいな人が40歳手前ぐらいになって、後を継ぎに戻ってきたというような人にたくさん出会ったんですね。なにかあるんだろうなと思いました。知らない内に、自分の中に根付いているものがあるのかもしれませんね。

 

 たぶんそうですね。私もそうだったのかもしれません。

お仕事をする上でのやりがい、嬉しかったこととは?

 ありがとうございます。楽しくて一瞬で時間が過ぎてしまいました。最後に、お墓のプロとして活動されている中で、お客様に喜んでもらえたストーリーなどがあれば、是非教えていただきたいのですか…。

 

 今年のお盆に完成したお墓の話なんですが、1年前に古いお墓がありまして、そこに「お父さんのお骨を納めたいんだけど、納骨口が小さいので広くしてくれないか?」というようなご依頼を受けてやらせていただきました。そのときは普通に喜んでいただけて、「よかったですね」と言ってそれで終わったんです。

 

 はい。

 

 ですが、半年後にまた電話が掛かってきて、「大北さん、お墓を新しくしたいと思うんだけどちょっと相談に乗ってもらえますかね?」と言われて。それから半年間その方の家に通いづめになりました。

こだわりの強い人で、途中で「もういいです。辞めます!」と何度も言いそうになりました。見積金額と図面を10回以上作り直して五輪塔という少し古風なお墓を建てたんです。もちろん悪い人ではなかったんですが、大変こだわりの強い人だったので、こちらも相当な覚悟と気持ちを費やして、、、(笑)でも、結局最後まで建てさせていただきました。

 

 それは大変でしたね。

 

 仕事としては大変ではあったんですが、ご主人とお母さんと若い息子さんから、すごく喜んでもらえて、「この1年間の努力が報われたな、本当に辛抱強く一緒に仕事をしてきてよかったな」と心から思いました。

基本的にお墓を建てるときって、どんな方でもそういうパターンになるんです。色々とこだわりがあってね。でも、それに(応える形で)造り上げたら、「本当にありがとうございました。思った通りのお墓ができました」と言ってもらえて、尚且つ、お金もいただけるんです。最近はますます、こんなにいい仕事はないなと思っています。

 

 確かにお墓って、定期的なお参りで家族が集まったりするきっかけにもなる場所ですから、適当にはできないですよね。亡くなった人のことを思ってすごくこだわったんでしょうね。

 

 あまりにお客様のこだわりが強いと、途中で根を上げようかなと思ったりすることもあるんですが・・・(笑

 

 職人の腕が鳴るところですね。満足いく形になると、本当に冥利に尽きますね

 

 はい。

 

 素晴らしい…ありがとうございます。いい仕事ですよね。きっとお葬式やお墓自体の形は変わっても、亡くなった人に対する想いや、家族で懐かしむ気持ちは、人間として変わらないはずなので。

そういったものはいろいろな形で残っていくんでしょうね。今後も、大北さんの新しい展開に期待しております。

 

 ありがとうございます。

 

 今日は、素敵なお話をありがとうございました!では最後に、大北さんのサイトも紹介させていただきますね!

 

 恐縮です!

 

 こちらです。かっこいいんだなぁ~!すごいかっこいい!

但馬、豊岡のお墓のプロ、おおきた石材店 | お墓ディレクター1 級「おおきた石材店」がなんでもお伺いします!

(※ちょっと編集の都合でカットしましたが、大北さんは旅行に行っても旅行先のお墓を見に行っちゃうくらいお墓マニアなんです!)

 

職人としてのプロ意識と同時に、本当に仕事や顧客の思いに寄り添って、仕事を愛している姿勢も伝わってきます。とても信頼できますね。

 

 ありがとうございます。うれしいです。

 

 兵庫、もしくは京都の方で、お墓の相談でお困りの方は是非大北さんのところへ!

では本日は、大北さんにお話を伺いました。楽しかったです!ありがとうございましたー!

 

 こちらこそ、ありがとうございました!