夫婦生活を送っていくと、知らず知らずのうちに溜まってくるのが相手に対する不満です。愛情や信頼よりも不満の方が勝ってきて、離婚が頭にちらつくようになったからといって、すぐに離婚を決めてしまっては後悔することもあります。

離婚するかしないか、専門家に相談する前に、一旦冷静になって自分自身に問いかけてみましょう。

子どもに離婚の相談ができるかどうか

子どもがいる人は、「離婚しようと思っている」ということをじぶんの子どもに伝えられるかどうか、伝えたいかどうかを想像してみましょう。

一度伝えてしまえば、離婚してもしなくても、両親が不仲であることは子どもにわかってしまいます。子どもにはいつまでも仲の良い両親と思ってもらいたいという気持ちがあるならば、まだ離婚をするタイミングではないのかもしれません。

正直な気持ちを知ってもらいたい、そしてもし反対されたとしても離婚をしたい、というところまで気持ちが固まっているかどうかが一つの目安となるでしょう。

自分名義のお金で老後を送る自信があるか

離婚後に大きく変わってくるのがお金の問題です。

今自分が自由に使えるお金はどれくらいありますか?

そして給料や退職金、年金など入ってくる見込みのあるお金はどれくらいですか?

退職金や年金は離婚による分割制度があるため、どちらか一方が全額受け取るわけではないこともふまえて計算してみましょう。

大体の金額がわかった上で、今の水準の生活ができるかどうか当てはめてみましょう。今と変わらない暮らしが出来るのであれば、経済的に離婚を思いとどまる理由はないでしょう。もし、今よりも生活水準を落とす必要があるならどの程度なのか、それは我慢できる範囲なのか考えてみましょう。

そこまでキツキツの暮らしをするくらいなら多少嫌なことがあっても我慢しよう、という気持ちが少しでもあるならば、離婚しても後悔する可能性が大きいです。

プライベートで親しくしている友人はいるか

1年間を振り返ってみて、家族以外の人とプライベートで会ったことが何回ありますか?仕事が忙しく休むヒマもなかった人は特に、定年後の話す相手はパートナーだけ、という可能性は大いにあります。

今まで疎遠だった友人と離婚したとたん頻繁に会うようになるというケースは稀。

離婚後定年してからは話し相手はパートナーだけになりそうな場合は、離婚してしまうとほとんどの時間を1人で過ごすことになります。
出かけるのも1人、食事をするのも1人、そんな生活を想像してみてください。自由で素晴らしいと思えるならば離婚する価値はあるでしょう。寂しくて耐えられないと思う人には、離婚も耐えられないかもしれません。

もし、離婚前から友人と会う機会が何度かあった場合は、離婚後も一人の時間と、誰かと過ごす時間の両方を楽しめるでしょう。

その友人は病気のときに助けに来てくれると思うか

健やかなるときも病めるときも一緒にいると誓うのは夫婦だけです。調子の良い時に会う友人がいたとしても、その友人は、体調を崩してしまった時にも頼れますか?入院中の病院でも会いに来てくれると思いますか?

調子が良くないときでも支え合えるほどの信頼関係で成り立っている友人が思い当たらない場合は、風邪で寝ているときも誰にも頼れず、入院中のベッドでも1人で過ごす時間を想像してみてください。そこまで想像したうえで、「頼れるのは自分だけ」と覚悟ができているならば離婚をしても後悔することはないでしょう。

結婚指輪を処分できるか

夫婦の思い出を一番象徴するのが結婚指輪や婚約指輪です。

普段から指輪をつけている人は、一旦指輪を外してみましょう。何処かにしまいこんでいる人は取り出して眺めてみてください。
指輪を買った時、あげた時、もらった時のことを思い出しましたか?当時の思い出は蘇ってきましたか?

もう、なんの感慨も湧かないという人は、指輪を手放すことを想像してみてください。捨てると思うと、もったいないという思いから躊躇してしまう人もいると思うので、買取業者に売ると想定してみましょう。結婚指輪や婚約指輪は専門業者に売ると意外に高く売れます。

「ラッキー!売っちゃおう!」と思うか「指輪は思い出に残しておきたい」と思うか。

売ることに躊躇がなければ、かつての思い出はもうじゅうぶん自分の中で消化できているのでしょう。抵抗があるということは、まだ楽しかった頃の思い出を捨てきれない証拠。勢いで離婚する前に、もう一度よく考えてみてもいいでしょう。

まとめ

結婚や離婚は人生の中でターニングポイントとなるライフイベントです。その後の生活にも大きく影響してくるため、そのときだけの感情で決めてしまっては後悔する可能性もあります。

離婚後の生活を具体的にイメージしようとしてもなかなか難しく、不満だらけの相手と離れる開放感だけをついつい考えてしまいますが、実際に離婚するとなると、もっと現実的な問題もあります。

今回挙げた質問内容は、実際に離婚する人が思いとどまるきっかけになったことや、離婚したあと後悔する理由になりうるものです。離婚を決める前に、一度自問自答してみて、それでも離婚したい気持ちが強い場合は、新しい人生を歩むための準備を始めてみてはいかがでしょう。