企業出版がもたらす、社員の変化

企業出版とは、企業(または個人事業主)が費用を負担し、出版社に依頼して行う出版です。自費出版とは違い、出版した書籍は広く世間に流通します。
本を出版することによって企業や個人のブランド力を高め、経営に役立てる目的で行われます。

企業出版は対外的な評価を高める手段として、効果を発揮しますが、企業の場合は、それに加えて、社内にも大きな変化がおきます。
企業出版が会社の内部にどんな効果を与えるのか、見てみましょう。
なお、企業出版にもさまざまな形式がありますが、ここでは、企業経営者が書物を著す形を考えています。

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社員の士気高揚

企業出版によって、社員の士気は高まります。
書籍は、信頼度が高く、知的なイメージの強いメディアです。経営者の著した書籍があるというだけで、社員は誇らしく感じます。営業先に、その書籍を持って行けることは喜びであり、仕事への意欲が高まります。

経営者の著書がもたらす喜びは、現在の社員だけでなく、今後入社する未来の社員も感じることでしょう。経営者の想いは、書籍という形をとって、将来に渡って生き続ける会社の資産となります。

企業理念の社員への浸透

企業出版を行うことによって、企業の経営理念(企業経営者の考え)が明確になり、社員一同が、共通認識として共有できるようになります。

普段、企業は、さまざまな機会を通じて、企業理念を社員に訴えていることでしょう。けれども、企業理念がどれほど社員に浸透しているでしょうか。社員全員が企業理念を理解しているとは言い難いでしょう。

企業理念は、企業創設時に生まれたものもあれば、企業が発展する過程で、幾多の困難を乗り越えて生まれてきたものもあります。一言や数行では語り尽くせない「歴史」が、背景になっています。
企業の歴史は、それを作ってきた人々が語らなければ、若い社員たちには知る術がありません。今、伝えておかなければ、歴史はいつか埋もれてしまう可能性もあるのです。

企業理念の深い意味や生まれた経緯、また、企業の歴史を伝えるには、情報量の多い書籍が最適です。読む側にとっても、書籍ならば何度も読み返せるので、理解が進みます。

とは言うものの、企業の歴史が長くなればなるほど、また、企業理念に深い意味があればあるほど、それらを原稿にする作業は膨大なものになります。多忙な経営者がひとりで行うのは、時間的に不可能かもしれません。

だからといって、出版をあきらめる必要はありません。
企業出版を手がけるクロスメディア・マーケティングは、経営者の話を聞き、原稿にまとめるプロのライターや編集者を派遣します。彼らの助けを得ることで、原稿作成のハードルは低くなります。本の構成、章立て、見出しなども一緒に考えます。プロの視点で客観的に捉えて、最善の本ができるようにアシストするのが、ライターや編集者の役目です。

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社内での権威づけ

「権威」とは、換言すれば、「絶対的信頼感」ではないでしょうか。信じるに足る、頼れる人だと思うからこそ、その人について行こうと思えるのです。
では、社内で社員の信頼を獲得するためには、どうすればよいのでしょうか。
自らの「信念」を示すことだと、私は思います。行動で示すのも、もちろん大事なことです。が、「不言実行」では、なかなか伝わりません。
自分の考えや信条は、文章にしてはっきりと示しましょう。人生論であれ、仕事論であれ、「こうありたい」「こうあるべき」という強い信念は、人の心を打ちます。
経営者の信念に触れたとき、社員たちは経営者を、権威のある人間として再認識します。

研修に利用

多くの企業では、社員と会社全体のレベルアップを目指して研修が行われていますが、研修でも、経営者の著書は役に立ちます。

大きな組織ほど、全体の意思統一は難しいものです。組織を構成する個人(社員)にはそれぞれ違うバックグラウンドがあり、仕事に対する姿勢にも熱量にも、微妙な差があるからです。
組織全体を向上させるには、社員ひとりひとりに働きかけて各個人の差を埋めつつ、モチベーションアップ、意識変革をさせる必要があります。
しかし、いざ研修を行おうとすると、指導者や時間が足りないという問題に直面します。

限られた人員と時間を使って社員に働きかけるのに最も適する手段が「書籍」です。
書籍という指導者を、社員は自分なりのスピードで読み進め、咀嚼し、企業理念を理解していきます。
その結果、組織全体の底上げができるのです。

採用時に活用

企業の一層の発展のためには、優秀な人材の確保は不可欠です。
しかし、現在、大学卒の学生が就職3年以内に離職する割合は、30%を超えています(注)。
せっかく入社した会社を数年で辞めてしまうのは、社員本人には悲しいことですし、会社にとっても、採用時の経費がムダになるばかりか、将来を背負う人材と見込んで採用した社員を失ってしまう、本当に残念な事態です。
(注):「新規学卒者の離職状況」(厚生労働省ホームページ)

社員の早期離職の対策のひとつは、採用のミスマッチを、できる限りなくすことです。
学生と会社側の相互理解のために、経営者の著書を活用しましょう。学生は会社への理解が進みますし、会社側は、学生に書籍を読むように指示し感想を述べさせることで、会社の経営理念に共鳴する学生を採用できるのです。
新入社員の家族にとっても、経営者の著書によって会社の姿勢を知ることは安心材料となり、会社に協力しようという気持を抱かせます。

研修や採用時に企業出版を利用する際、世代による感覚の違いには気をつけなければいけません。
世代が違えば、感性も受けてきた教育も違いますから、表現や内容によっては、若い社員には受容し難いこともあるのです。せっかく熱い想いを書籍にしても、それがストレートに伝わらないとしたら、不本意です。
どの世代にも通じる書籍を作るためには、表現や内容について、外部の客観的なアドバイスを受けることが有益です。
企業出版におけるコンサルティング会社の意義が、ここにも見いだせます。

まとめ

企業出版は、外部への影響もさることながら、会社内部からの反響も大きなものがあります。
経営者の著した書籍を読み、社員が経営理念を共有することで、一丸となって、会社の目指す方向へ進めるようになります。
さらに、研修・採用においても書籍を積極的に活用して、効率よく社員の意思統一を図れます。
出版に際しては、最大の効果を上げるために、プロの手を借りることをお勧めします。
多くの企業出版を手がけてきたクロスメディア・マーケティングには、経営者の熱い想いを受け止め、冷静に書籍へと結実させるプロフェッショナルがいます。